原題【藤井聡】大阪都構想:知って欲しい7つの事実 (2015.1.27) より抜粋⦆
「藤井聡 京都大学大学院教授」
藤井教授のこの記事は大きな反響を呼び、急速な広がりを見せています。
大阪都(大阪市廃止・分割)構想を、何が何でも進めたいという人達が
皆さんには知ってほしくない「不都合な事実」が並べられていますので
ここにはその抜粋を掲載させていただきます。

大阪都構想の住民投票で問われているのは、法律的に定められた、ある協定書に対する賛否なのですが、この協定書の中には,「大阪都」と いう言葉は一回も出てきません。そこに出てくるのは、「大阪府」という 言葉だけです。これはなぜかというと、今の法律の中には、東京都以外の道府県を「都」に名称変更するということは定められていないからです。 したがって、住民投票でこの協定書が認められたとしても大阪都は実現しません。 大阪府は大阪府のままです。

かつては、堺市や周辺の自治体も「特別区」にすることが構想されていたのです が、一昨年の堺市長選で、この都構想が堺市民から事実上「否決」されましたので、その構想それ自体が、「大阪市を解体する」ことだけになったのです。 つまり、今度の住民投票で問われているのは、この「大阪市を5つの特別区に 分割すること」についての賛否、というわけです。

大阪市内で集められた大量の税金が、大阪市「外」に流出することになるのです。その総額は、実に2200億円!もちろん、これは今、大阪市が担当している事業の一部が大阪府に引き継がれることになるので、その事業のための資金だと解釈できるのですが、2200億円の予算が大阪市外に流出し、それを現大阪市民の自治でその使い道を、現在の様に「管理」出来なくなるのは事実です。

(※このリスクの存在が財政制度の仕組みに基づいて指摘されています)

(※この相違が都心投資に大きな差違をもたらし得る事を指摘しています)

(※東京都の実例に基づいてこの事実を論じています)

(※大阪と東京の都心の経済規模・人口が4倍前後も異なる事を指摘しています)