大阪市会をネット傍聴して

2016.09.28

今の大阪市会で重要案件目白押しという発信をしたことで、少しでも多くの方に地方自治のありようや、なかなかメディアの表舞台に出ることのない、市民にとって大事な情報に触れる手段があることもお知らせすることができたと思います。

昨日の民生保健委員会での環化研・公衛研の統合から独法化へ向かうという審議を聞いて、理事者と市長の答弁で一番欠けていたのは、既に決まった「統合」形態を独法化することの大儀は何かということだと感じました。

数日後にネットで録画配信されるはずですし、議事録もアップ(かなり日数はかかるでしょうが)されます。その際に自民党委員や共産党委員、さらに賛成に回った公明党委員ですら、このポイントを市長に問いただしたのですが、あまりにも漠然とした答弁でした。

本来、独法化すると具体的に公営よりも良くなる…だから独法化するのだという、はっきりした答弁が必要なのではないでしょうか。それは感じられませんでした。暮らしと健康を守るために感染症対策なども含め、公共の役割をどう考えておられるのかという疑問も感じました。

今日は午後1時から教育こども委員会と建設消防委員会が開かれます。

そして明日29日「交通水道委員会」では今年3月に継続審議になった、水道事業の民営化「実施方針」を定め、事業の運営権を民間業者に与えられるようにする改正条例(議案第106号)や民営化の準備、運営会社の事務所設置のための補正予算 約1億9000万円(議案第187号)が審議予定。

また交通では地下鉄事業を株式会社に引き継がせる基本方針(議案第103号)の審議(今年3月継続審議)が行われます。こちらもインターネット中継がありますのでお時間のあるかたは是非ご確認いただきたい思いです。リンク:大阪市会ネット中継

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大阪を知り考える市民の会で配布された資料から

交通問題では市バスの民営化は既に手続き条例も基本方針も可決されています。この審議の中で触れられるかもしれません。

先日の大阪を知り考える市民の会の集会でも今後の超高齢化社会の中で公共交通の重要性が触れられましたが、具体的にどう進むのか、確認する必要があるとともに、交通弱者といわれる人たちにとって「住み心地よき都市」とはかけ離れた方向に進みそうな危惧を感じます。

日程上、明日の審議を同時に聞くことはできませんが、大阪では着々と大阪市が持っている公共の力を削ぐ方向に進んでいます。これも知事・市長をはじめ、府議会、市会の議員構成がそうさせるもので、首長選挙だけでなく統一地方選で府民、市民に選ばれた「市民の代表」が目指す方向です。

ダメだったら変えればいい…というのは民主主義の手段ですが、一旦変わってしまったものを戻すのはかなり困難な作業です。